ーーー人気作家・東野圭吾作品で、特に泣ける小説を教えますーー
以前、東野圭吾作品で最初に読むのにおすすめの小説を紹介しましたが、東野圭吾先生はその他にも多くの名作を生み出しています(作品数はなんと150作越え)。その中で特に感動できる小説を探すのは難しいと思います。
そこで今回は、東野圭吾の感動小説おすすめランキングTOP7を紹介します!!
正直どの作品も感動できるものばかりですが、その中でも極上の感動を味わえる作品を厳選しました。

感動するし、考えさせられるような作品が多いです。
東野圭吾の感動小説おすすめランキングTOP7
第7位:さまよう刃
あらすじ
長峰重樹は、妻を亡くした後、一人娘の絵摩を男手ひとつで育ててきた。しかしある日、絵摩が行方不明となり、数日後に無残な遺体となって発見される。警察の捜査によって、絵摩は複数の少年たちに拉致され、残虐な行為の末に命を奪われた可能性が浮上する。
深い絶望の中にいた長峰のもとへ、ある日、犯人たちの名前と居場所を知らせる密告電話が入る。長峰は真相を確かめるために犯人の一人のもとを訪れるが、そこで娘が受けた非道な仕打ちの証拠を目にし、激しい怒りから犯人を殺害してしまう。さらに主犯格の少年を追うことを決意し、警察に追われながら復讐の旅を続ける。
第7位は「さまよう刃」です。
本作は凄惨な描写があり、気軽に読める内容ではないのでご注意ください。
本作は娘を殺された父親の復讐劇だが、単純な勧善懲悪では終わりません。主人公の長峰重樹は法を破る存在であり、本来なら止められるべき人物ですが、娘が受けたあまりにも理不尽で残酷な仕打ちを知ると、大衆は彼の怒りや絶望に共感してしてしまい、復讐されても仕方ないと考えてしまう。さらに、。加害者が未成年であることで法律による処罰が軽く、いっそのこと復讐が成功することを望む人間まで出てくる描写があります。少年法の存在、被害者遺族は現在の法律で本当に救われるのか、といったことについて考えさせられるサスペンス物語です。
生々しい描写もあるため、この順位としました。しかし、読後には深い衝撃とともに、「正義とは何か」という問いが強く心に残る傑作です。
第6位:虚ろな十字架
あらすじ
主人公の中原道正は、かつて一人娘の愛美を強盗殺人によって失った。犯人には死刑判決が下されたものの、娘を失った悲しみは消えず、妻の小夜子との関係も壊れ、二人は離婚してしまう。そんなある日、道正は元妻・小夜子が何者かに刺殺されたという知らせを受ける。しかも犯人の町村作造は自ら警察に出頭し、金目当ての犯行だったと供述していた。
事件はすぐに解決したかに見えたが、道正は調査を進める中で、小夜子が生前に犯罪被害者遺族や死刑制度について取材を続けていたことを知る。そして彼女の死の背景には、過去の事件や複数の人々の人生が複雑に絡み合っていることが明らかになっていく。
第6位は「虚ろな十字架」です。
「罪を償うとは何か」という重いテーマを読者に突きつける深い一作です。
娘を殺された遺族、犯罪者の家族、そして罪を犯した本人など、それぞれの立場から「償い」について描かれます。その中でも特に印象的なのは、死刑制度に対する問題提起です。本作は「死刑は必要か不要か」という単純な議論ではなく、「犯人が死刑になれば遺族は救われるのか」という視点から物語を描いています。被害者遺族である主人公でさえ、簡単には答えを出せない。そのため読後には、読者自身もこの問題について考えさせられるでしょう。
登場人物たちが抱えていた後悔や苦悩の意味が見えてくる非常に重厚な物語です。
第5位:魔球
あらすじ
春の選抜高校野球大会。開陽高校のエース・須田武志は、強豪校との試合で誰も見たことのない「魔球」を投げる。しかし、その一球は捕手の北岡明ですら捕ることができず、チームはサヨナラ負けを喫してしまう。
試合から間もなく、その捕手・北岡が愛犬とともに刺殺体で発見される。警察が捜査を進める中で、事件は単なる殺人ではなく、過去の誘拐事件や企業を狙った爆破未遂事件とも関係している可能性が浮上する。やがて捜査線上には、甲子園で投じられた「魔球」と、その裏に隠されたある秘密が浮かび上がってくる。
第5位は「魔球」です。
デビュー初期作品でありながら、後の代表作につながる「人間ドラマを重視したミステリー」の片鱗を感じられる作品です。
本作はミステリー小説ですが派手なアクションや奇抜なトリックではなく、人の思いが事件を生み、人の思いが真相へと導いていく切なさに重きを置いた一作です。最初は繋がりの分からない複数の話が取り上げられますが、それが一本の話に繋がる構成は綺麗で、そういう物語だったのかとなります。東野圭吾先生らしく、どうして事件が起こったのかについて、登場人物たちの人生観を深く掘り下げながら、丁寧に描いています。悲しくも感動できる結末となっています。
魔球とは一体何なのか。ぜひ、その真相をその目で確認してみてください!
第4位:パラドックス13
あらすじ
3月13日13時13分13秒――「P-13現象」と呼ばれる謎の現象が発生する。その瞬間、警察官の久我冬樹と兄の誠哉は事件捜査中だったが、気が付くと東京から人や動物が消え去り、街は無人となっていた。残されたのは境遇も年齢も異なるわずか13人だけ。彼らは崩壊していく東京で生き延びるため、食料や避難場所を確保しながら行動を共にすることになる。
しかし、その世界では大地震や豪雨が次々と発生し、状況は悪化の一途をたどる。なぜ自分たちだけが残されたのか、P-13現象とは何なのか。生存者たちは手がかりを求めて行動する中で、この世界そのものに隠された驚くべき真実へと迫っていく。
第4位は「パラドックス13」です。
パニック小説で一気読みさせる面白さがありながら感動もできる一作です。
本作は13人しか人が存在しない世界で、極限状態に置かれた人間の善悪や倫理観を描いた作品です。これだけ聞くと、感動する要素がないような気もしますが、本作は思わず涙を流す場面が結構あります。13人しか存在しない、電気や水道、交通機関も次第に機能を失っていく特殊な世界で、登場人物たちはあらゆる選択に迫られます。普段の世界では正義とされていたことも、この世界では悪になる。そういった難しい問題に対して、協力し合って困難を乗り越えていく姿勢に胸がグッとくると思います。また、要領は悪いが熱血漢な主人公と冷静な判断ができて頭のキレる兄との対比も面白い。基本は兄の方が正しい判断をするが、愚かであると理解しながらも人を助けるために積極的な行動をとる主人公に周囲が元気づけられるシーンなど、見どころたっぷりの作品です。
本作は東野圭吾作品の中では、影の薄い作品ですが私は個人的にトップ5に入るくらい好きな一作です。
第3位:使命と魂のリミット
あらすじ
主人公の氷室夕紀は、帝都大学病院に勤務する心臓血管外科の研修医。彼女が医師を志したきっかけは、中学生の頃に父を手術で亡くしたことだった。しかし夕紀は、父の執刀医である西園教授が故意に医療ミスを起こしたのではないかという疑念を長年抱き続けている。その真相を知るため、夕紀は同じ心臓血管外科の道へ進んだ。
そんな中、病院には謎の脅迫犯から犯行予告が届く。巨大病院を巻き込む危機が迫る一方で、夕紀は父の死の真相と向き合わなければならなくなる。医療現場の緊迫感、脅迫事件のサスペンス、そして過去に隠された秘密が複雑に絡み合い、物語は予想外の方向へ進んでいく。
第3位は「使命と魂のリミット」です。
医療サスペンスの緊迫感と、人間の“使命”を問う深いドラマ性を感じる一作です。
本作は、ミステリー・サスペンス要素が含みつつも根幹は人間の使命について描かれています。「人は生まれながらにして使命がある」という言葉が作中では登場し、それが読んでいて非常に沁みる一作となっています。これは何も医療現場で常に命に向き合っている人たちに対しての言葉だけでなく、作中で起きた事件にも関わっており、物語全体を読んで人間の使命について深く考えさせられる作品です。
ミステリー作品としても読みやすく、エンターテインメント性の高い一冊です。
第2位:赤い指
あらすじ
主人公の前原昭夫は、ごく平凡な会社員。妻の八重子、息子の直巳、そして認知症気味の母と暮らしている。しかし、その家庭は決して円満ではなく、昭夫は家庭内で居場所を失い、息子は問題行動を繰り返していた。
そんなある日、近所の少女が殺害される事件が発生する。そして昭夫は、息子の直巳がその事件に関わっている可能性を知ってしまう。家族を守りたい一心で、昭夫と妻はある隠蔽工作を企てるが、その行動によって事態はさらに深刻化していく。
第2位は「容疑者Xの献身」です。
本作は加賀恭一郎シリーズの一作であり、短いながらもここまで泣かしてくるかと唸る感動作です。
「加賀恭一郎シリーズ」とは?
主人公の加賀恭一郎は、鋭い観察力と優れた推理力を持つ刑事。このシリーズでは事件の真相を追うだけでなく、関係者たちの心情や人生にも深く寄り添うことに焦点を当てている。
【具体的な作品】
1.卒業―雪月花殺人ゲーム(1986年)
2.眠りの森(1989年)
3.どちらかが彼女を殺した(1996年)
4.悪意(1996年)
5.私が彼を殺した(1999年)
6.嘘をもうひとつだけ(2000年)
7.赤い指(2006年)
8.新参者(2009年)
9.麒麟の翼(2011年)
10.祈りの幕が下りる時(2013年)
11.希望の糸(2019年)
12.あなたが誰かを殺した(2023年)
13.誰かが私を殺した(2024年)(オーディオブックオリジナル作品)
本作の感動ポイントは、家族の繋がりにあります。父親としての自信を失った昭夫、過保護な母親、問題を抱えた息子、そして認知症を患う老母。事件を通じて前原家の歪んだ家族関係が浮かび上がり、そしてこの問題こそが事件の鍵になります。主人公の加賀刑事は事件をただ解決するだけなく、前原家の秘密にも踏み込み、彼ら自身で家族の問題を解決させようと奮闘します。そして、思いもよらなった事実が暴かれ、家族の繋がりの重要性を再確認させられる一作です。
家族をテーマにした感動的なミステリーを読みたい人にもおすすめの一冊です。
第1位:手紙
あらすじ
武島直貴は、兄の剛志と二人で暮らしていた。しかしある日、剛志は弟の大学進学資金を得るために空き巣に入り、その家の老婦人を誤って死なせてしまう。強盗殺人犯として逮捕された兄は刑務所へ送られ、直貴のもとには定期的に兄からの手紙が届くようになる。
一方の直貴は、何も罪を犯していないにもかかわらず、「殺人犯の弟」というレッテルを貼られ続ける。進学、就職、恋愛、結婚――人生のあらゆる場面で差別や偏見にさらされ、そのたびに苦しみながら生きていくことになる。そして直貴は、兄との関係を断ち切るべきか、それとも家族として向き合い続けるべきかという苦しい選択を迫られる。
第1位は「手紙」です。
やはり、東野圭吾作品で泣けるといったらこの作品でしょう。
殺人犯の弟の人生を描いた作品です。主人公の直貴は何の罪も犯していないが、兄が殺人犯となったことで、進学や就職、恋愛など人生のあらゆる場面で理不尽な差別や偏見にさらされます。家族だからこそ許したい気持ちと、家族だからこそ許せない気持ち。その複雑な感情が非常にリアルに描かれています。そして、タイトルにもなっている「手紙」の存在が物語の大きな鍵となっています。刑務所から届く兄の手紙は、兄弟をつなぐ絆であると同時に、直貴を苦しめる鎖でもある。そして最後に弟が下した決断とは…
お涙頂戴の都合の良い話でばかりはないのが凄いです。あくまで現実で起こりうるような出来事で、ここまで泣ける作品になるとは思いませんでした。最後の方は涙でページが読めませんでした( ノД`)シクシク…
まとめ
今回は「東野圭吾の感動小説おすすめランキングTOP7」について紹介しました。
軽くてハッピーエンドで終わる作品というより、読後にも考えさせられる悲しくて重い作品が多いですね…
それだけ、喜劇より悲劇の方が泣けるということでしょうか…
東野圭吾先生は話が分かりやすく、登場人物たちの感情を乗せた文章が上手なので、どれも感動するような話ばかりです。是非、読んでみてください!

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